エビデンスって何でしょうか。医療関係で働いてるとよく聞きますよね。
私の周りの誰かが『その治療が良いと言えるエビデンスがあるんですか?』みたいな言い方してました。
エビデンスとは?
あんまり得意じゃない領域なので簡単にですが勉強してみました。
エビデンスとはその治療がよいと言えるための証拠
医療においてエビデンスとは、
『「この治療法がよいといえる証拠。薬や治療方法,検査方法など,医療の内容全般について,それがよいと判断できる証拠」』(「国立国語研究所「病院の言葉」委員会『病院の言葉を分かりやすく-工夫の提案-』引用)
とのことです(科学的根拠ともいいます)。なるほど。
『エビデンスに基づく治療』を言い換えると『いくつかの研究の結果、これが良いと証明されている治療』というかんじですね。
何か調べて情報を得た時には、その情報のエビデンスを確認する必要がありますね。
エビデンスレベルとは 専門家個人の意見はエビデンスレベルが低い
エビデンスにもレベルが高い(信頼性が高い)ものから、レベルが低い(信頼性が低い)ものまであります。
エビデンスレベルが高いほど、偏り(バイアスとも言います)が少なく、その研究の結果が『一般的にそう言える』というイメージでしょうか。
偏りとは、特徴を持った集団のことで、研究をする時はこの偏りを排除することが、エビデンスレベルを高くすることに繋がるようです。
研究のエビデンスレベルを高い順に上から8つに分類すると
1a:ランダム化比較試験のメタ解析
1b:少なくとも一つのランダム化比較試験
2a:ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究
2b:ランダム割付を伴わない過去のコントロールを伴うコホート研究
3:症例対象研究
4:処置前後の比較など、前後比較や対照群を伴わない研究
5:症例報告
6:専門家個人の意見、専門委員会報告
となっており、難しい言葉が並んでますね。
一番下~の方に、専門家個人の意見があります。
専門家個人の意見は、何か説得力がある気がしますがエビデンスレベルは最も低いとされています。
大学教授や医師などの専門性の高い方の個人意見は全て正しいのでは、、と思ってしまいそうですが、しっかりとデザインされた臨床研究の結果には勝てない、ということには注意が必要ですね。
どうやってエビデンスを確認するか
エビデンスの多くは研究した人が研究論文という形でまとめており、学会の学術雑誌を見ることで確認できます。
研究論文はWeb上で確認することができ、日本の論文は『医学中央雑誌』、海外の論文は『PubMed』で確認されます。
論文は無料で見れるものもあれば、有料のものもありますよね。
自分は英語が得意ではないのでついつい日本語ばかり見てしまいますが、最新の情報はやっぱり英語論文を見る必要があります。
薬剤師として薬の提案を医師へ行う時には、エビデンスを確認してから提案できるといいですね!
まとめ
・エビデンスとは、薬や治療方法、検査方法を使うときにそれが良いというための証拠
・研究で偏りが少ないほどエビデンスレベルが高い(一般的と言える)
・専門家個人の意見は最もエビデンスレベルが低い
・エビデンスは研究者が研究論文という形でまとめており、日本の論文は『医学中央雑誌』、海外の論文は『PubMed』で確認できる
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