薬剤師が取得できるがんの資格は複数あり。。まずはどれを目指すか決めよう。
薬剤師が取得できるがんの資格は3つの学会がそれぞれ決めています。
学会ごとに見てみると。。。
- 日本医療薬学会 がん専門薬剤師
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師
の3つになります。もう少し詳しく言うと、がん指導薬剤師や、がん薬物療法専門薬剤師、外来がん治療専門薬剤師などもありますが、まずは上記の3つを把握しておきましょう。
どの資格を目指すか決まってないけど、まず最初にがんに関する資格が欲しいというのでれあば、上記の、日本臨床腫瘍薬学会が認定している外来がん治療認定薬剤師をお勧めしています(外来がん治療薬剤師は薬局薬剤師も取得可能です)。
お勧めする理由としては、資格取得にかかる労力が他の2つの資格(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師)と比較して少ない点があげられます。
例えば、がんの資格取得するにあたって、避けては通れない辛い作業の1つに症例サマリの作成があります。
症例サマリとは簡単に言うと、薬剤師が患者に対して薬学的介入を行った結果、患者にすごく良いことがありました(副作用の軽減、相互作用の回避、アドヒアランスの向上など)、といった内容を文書に書き起こす作業になります。
この症例を資格の申請時に提出する数が、
- 医療薬学会 がん専門薬剤師 →50症例(考えるだけで気が狂いそう)
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 →50症例(考えるだけで吐きそう)
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師 →10症例(これくらいなら頑張れそう)
となっており、学会によって症例の必要な数は変わってきます。外来がん治療認定薬剤師で書く10症例は最初に書く症例数としては程よい数だと思っています。
いきなり50症例を目指す先生もいますが、大変な作業で心が折れやすいです。。
私としてはまず10症例をクリアして、外来がん治療認定薬剤師の資格をとってから更に上の資格(がん指導薬剤師や、がん薬物療法専門薬剤師)を段階的に目指した方が、モチベーションも維持しやすいと考えています。
ただし、外来がん治療認定薬剤師を目指すうえで注意しないといけないのは、10症例はすべて【外来のがん患者】に対しての介入症例でないといけない点です。入院症例は対象になりません。
その他にも、外来がん治療認定薬剤師は
- 資格申請時に必要な実務経験年数が3年と少ない(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師は5年必要)
- 学会が認定したがんの研修施設による研修の規定なし(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師は必要)
という点で最初に目指すがんの資格としては他の2つの資格と比較してとりやすい印象です。
どの資格から目指しても自由ですが、私はまず外来がん治療認定薬剤師を取得したあとに、がん専門薬剤師を取得しました。
よかったらがんの資格取得を考えるときの参考にされてください。
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