薬剤師が取得できる『がんの資格』にはどんな資格がある?

目次
薬剤師が取得できる『がんの資格』は複数あり。。まずはどの資格を目指すか決めよう。
薬剤師が取得できるがんの資格は3つの学会がそれぞれ決めています。
学会ごとに見てみると。。。
- 日本医療薬学会 がん専門薬剤師
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師
の3つになります。
まずは取りたい『がんの資格』を認定している学会に所属して、資格取得を目指すことになります。
もう少し詳しく言うと、がんの資格には更に『がん指導薬剤師』や、『がん薬物療法専門薬剤師』、『外来がん治療専門薬剤師』などもありますが、まず資格取得を目指す時点では気にしなくてもいいかと思うので、まずは上記の3つを把握しておきましょう。
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がんの資格取得後にできることはどの資格もほぼ同じ
がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師、外来がん治療認定薬剤師のどれもできることは基本的に同じです。
がんの資格を取得すると、薬剤師業務の中で何が新しくできるようになるのでしょうか。
それは、がんの資格を持っている薬剤師が、がん患者さんへ薬剤指導を行って算定が取れるようになること、かと思います(少し細かい条件はありますが、、)。
とれる算定として、がん患者指導管理料ハ(1回200点、1人の患者に6回まで算定可能)を算定できるようになるので、病院的には、がんの資格を持っている薬剤師さんがいると嬉しい資格になります。
繰り返しになりますが、この算定はどのがんの資格でも同じように算定できます。
その他に資格を持っていて出来ることといえば、、、
これば『がん専門薬剤師』に限ってですが、医療法上、広告(宣伝)が可能な資格です。
病院のホームページとかに『がん専門薬剤師』が在籍していることを記載して広告することが可能です。
まあ、『がん専門薬剤師だけ』少しだけ特別な気もしますが個人的には宣伝されると恥ずかしいのでやって欲しくないですが。。。
その他できることは、、、思いつきません。。。。
取得の難易度が高い『がん専門薬剤師』は他の資格よりもっとすごいことが出来ればいいなぁ~って思ってますが今のところ宣伝できるくらいで他の資格とほぼ変わりません。
すごいですね!って言われたくらいです(笑)。
ちなみにどの資格も持っていると、職場ではレジメン作成や、がんの研修会、メーカー関係の講演会などいろいろ頼まれたりすることは増えると思います。
医師からもいろいろ相談されることも増えるかもしれません。
この部分にやりがいを感じることができればいいですね!
ちなみに資格取得にかかったお金とか、資格取得後に給料はどうなったかも記事にまとめた記事は以下を参考にしてください!
まずは『外来がん治療認定薬剤師』の取得をお勧め

どの資格を目指すか決まってないけど、まず最初にがんに関する資格が欲しいというのでれあば、上記の、日本臨床腫瘍薬学会が認定している外来がん治療認定薬剤師をお勧めしています(外来がん治療薬剤師は薬局薬剤師も取得可能です)。
お勧めする理由としては、資格取得にかかる労力が他の2つの資格(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師)と比較して少ない点があげられます。
例えば、がんの資格取得するにあたって、避けては通れない辛~い作業の1つに症例サマリの作成があります。
症例サマリとは簡単に言うと、薬剤師が患者に対して薬学的介入を行った結果、患者にすごく良いことがありました(副作用の軽減、相互作用の回避、アドヒアランスの向上など)、といった内容を文書に書き起こす作業になります。
この症例を資格の申請時に提出する数が、
- 医療薬学会 がん専門薬剤師 →50症例(考えるだけで気が狂いそう)
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 →25症例(ちょっときついかな)
- 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師 →10症例(これくらいなら頑張れそう)
となっており、学会によって症例の必要な数は変わってきます。外来がん治療認定薬剤師で書く10症例は最初に書く症例数としては程よい数だと思っています。
いきなりがん専門薬剤師の50症例を目指す先生もいますが、大変な作業で心が折れやすいです。。
私としてはまず10症例をクリアして、外来がん治療認定薬剤師の資格をとってから更に上の資格(がん指導薬剤師や、がん薬物療法専門薬剤師)を段階的に目指した方が、モチベーションも維持しやすいと考えています。
ただし、外来がん治療認定薬剤師を目指すうえで注意しないといけないのは、10症例はすべて【外来のがん患者】に対しての介入症例でないといけない点です。
資格の名前に外来とついてるだけあって入院症例は対象になりません。
ほかの資格は入院症例と外来症例が混ざっててもOKです。
その他にも、外来がん治療認定薬剤師は
- 資格申請時に必要な実務経験年数が3年と少ない(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師は5年必要)
- 学会が認定したがんの研修施設による研修の規定なし(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師は必要)
という点で最初に目指すがんの資格としては他の2つの資格と比較してとりやすい印象です。
どの資格から目指しても自由ですが、私はまず外来がん治療認定薬剤師を取得したあとに、がん専門薬剤師を取得しました。
よかったらがんの資格取得を考えるときの参考にされてください。
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まとめ
- 薬剤師が最初に資格取得を目指すことが出来るがんの資格は、3つの学会が認定している資格(がん専門薬剤師、がん薬物療法認定薬剤師、外来がん治療認定薬剤師)がある
- がんの資格取得後にはがん患者指導管理料ハの算定が取れるようになる
- 3つの資格取得後にできることはほぼ変わらない(がん専門薬剤師が施設に在籍していることの宣伝ができるくらい)
- まずは資格取得の難易度が他の資格と比べて低い日本臨床腫瘍薬学会の『外来がん治療認定薬剤師』がおすすめ!!